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2021年02月02日

痛みの原因はいろいろ

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一般的に西洋医学では腰が痛いとレントゲンを撮ります。椎体の変形が見られれば脊椎神経のどこかで圧迫されていてそこが原因と説明を受けます。骨に大きな異常がなければ更に詳しくCTなどの検査を受けることになります。脊柱管狭窄症、すべり症などの器質的な異常個所が見つかればその診断名をつけて痛みの原因との整合性になります。しかし、レントゲンやCTなどの検査を受けても異常がみられない腰の痛みもあります。(腰痛の8割ほどは原因がわからないといわれます)もう一方で器質的な原因があるのにもかかわらず痛みのない方もみえます。どういうことなのでしょうか。いままで診てきた方の中には医師からは「もう年だから治らないよ」と言われた方がみえます。しかし、筋膜・筋肉のトリートメントの施術を受けることで痛みの消失した方は多くみえます。その方たちは骨の変形やヘルニアはあるが痛みは「筋肉や筋膜が原因であった」ということだと思います。そしてその原因の割合も大きいのではないかとも思います。筋膜・筋肉トリートメント施術を受けても全く痛みの度合いが変わらない方もみえます。今日は意外な原因(私の仮説になります)があった、例をご紹介したいと思います。90代の男性の症例です。
カメラ撮影がご趣味でいろいろな場所に出かけ楽しんでいましたがある日突然足が動かなくなり、腰から足へのの痛みも出現してきました。また足(筋肉)のつりも頻繁に起きるので難儀をされていました。病院で診察を受け検査も行ったが原因がよくわからないとのことでした。その後ケアマネさんよりご紹介を受けて私のデイサービスをご利用してもらうことになりました。筋肉が落ちていること、足の動きが悪く引きずっている状態でありました。週二回でトレーニングを行い、並行して施術も受けてもらいましたがあまり変化が見られません。生活状況は独居にて訪問介護で掃除・洗濯の支援を受けていました。大手企業の役員をしていたこともあり知的レベルが高く、外国語も堪能のためインターネットにて医学情報も集めているほどでした。リテラシーが高いのでトレーニングの計画をエビデンスを提示して説明を行う必要がありました。インテリジェンスが豊富であり、いろいろなお話の中から二つ気になることがありました。
1.コレステロールの値が高いので(息子さんが医師をしているため)スタチン系の薬を処方してもらっていた。
2.一日に必ず牛乳を1リットルは飲んでいること。
コレステロールの薬に関しては以前ブログでも書いたため詳細は省きますが、副作用として横紋筋融解症があり、CPK値(筋肉が溶け出しているかを判断する検査)が高くなく、基準値内であっても筋肉が溶け出すことがあると浜六郎医師が指摘しています。ご本人に説明をして息子さんに処方をやめてもらいました。中高年の方でも筋肉がペタンとした状態の方は服用をしていないか必ずご本人にお聞きします。もう一つは牛乳です。カルシウムやたんぱく質が豊富なイメージがあり優良食品と思っている方が多いと思います。確かにカルシウムが多いのですが、カルシウムのブラザーイオンといわれるマグネシウムが少ない事実があります。最近ではカルシウム2に対してマグネシウム1の割合が大切なことがわかってきました。カルシウムだけを大量に摂取することは骨を強くするどころか骨粗しょう症などの骨の病気を引き起こす原因にもなるといわれています。(ハーバード大学の2000年の報告)マグネシウムが不足した状態で牛乳を大量に飲むとカルシウムを骨にうまく吸収することができず血中にカルシウムが増えてしまいます。そして腰痛、背部痛、頭痛、坐骨神経痛などの痛みを引き起こすことになるといわれています。また動脈硬化や高血圧、不整脈、狭心症更にはがんを引き起こすこともあるそうです。ですから、牛乳を健康的に生かす飲み方はカルシウムの吸収を助けてくれる「マグネシウム」が豊富な食べ物をたくさん摂って牛乳を飲むことが大切なようです。(酵素が体の疲れをとる 鶴見隆史著書より)
足(筋)のつりに関してもカルシウムが多いと筋繊維は収縮作用が強くなります。(トロポニンとカルシウムが結合して筋肉は収縮します)マグネシウムは筋収縮を解除させる物質であり、病院でも処方されたりするのはこのせいです。足(筋)のつりに日本では漢方薬処方が多いようですが海外ではマグネシウム処方が多いようです。
その方は、長年の習慣は変えることができず残念ながら高齢者施設に入所されました。私も牛乳が好きですが180mlほどしか飲みません。コーヒーなどと同じ嗜好品として考えています。健康情報で食事の前に摂ると血糖値が上がりにくくなることもわかってきたため、ほどほどの量ならば神経質になることはありませんが1日1リットルは多いと思います。ちなみにマグネシウムが豊富な食材は青のり、わかめ昆布、干しヒジキ、ゴマ、アーモンド、きな粉、大豆、煎り落花生、インゲン、小豆、納豆などです。お心当たりの方はマグネシウムを是非食事に取り入れてください。その方にとって痛みの原因は複雑です。いろいろとお話を伺い推測していきます。
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