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2021年03月02日

血管疾患と糖質

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デイサービスを運営していたときに心筋梗塞、脳卒中(脳の血管が破れる脳内出血と脳の血管が詰まる脳梗塞の総称)などの血管疾患を患われている方が何名かみえました。なかには私と同年代の方もみえました。この2年ほどの間に身近な知人3名も脳卒中になりました。幸い2名は大きな障害を残さず職場復帰できましたが、1名は右半身が麻痺となり現在もリハビリに励んでいます。高齢になるほどリスクも高くなる病気ですが、一般的には高血圧だけと思われがちですがある食生活もリスクを高めます。

目次

糖質の身体での働き

原因としてよく言われることは食習慣の欧米化で肉食が増え、脂肪やカロリーの摂取が動脈硬化や心臓疾患を増やしたといわれています。しかし、最近では「糖質」の摂り方に問題があるのではないかということが一般的になってきたようです。糖質とは炭水化物から食物繊維を除いたもので砂糖、果糖や穀物などに多く含まれています。摂取した糖質は身体を動かすエネルギー源となり消費されますが、余った分は中性脂肪に変換され内臓や筋肉に蓄えられたり血糖値を上昇させます。1日の中で何気なく口にしている主食のごはん、パン、麺類などやブレイクタイムの缶コーヒーや清涼飲料水などにも糖はたくさん入っています。健康のためとして野菜ジュースも多飲される方がみえますが、結構な糖質量が入っているものもあり注意が必要です。一日の間に何度も口にすればそれだけ血糖値も上昇して(スパイク)血管を傷つけてしまいます。

高血糖と血管

高血糖という状態は血液中にブドウ糖が大量に存在している状態で、そのブドウ糖がたんぱく質と結合してしまうとAGEs(糖化最終生成物)となります。この物資は以前のコラムでも書きましたが骨、筋肉、腱などはもちろん身体の全ての組織にくっつき悪さをします。がんや認知症にも関係しているといわれるようになりました。当然血管にも悪さをして固く脆くなったりします。血管専門の先生も警鐘を鳴らしています。私は柔整師なので筋肉の痛み、関節の痛みなど、運動器にとっても多大なマイナス作用を引き起こしている原因の一つだと考えています。
※膝痛、腰痛、肩、首の痛みの訴えの方にケアだけでは痛み改善がされない方には糖質制限を行ってもらうと結構改善がみられます。リウマチの方にも行っていただいたこともありますが、ほぼすべての方に痛みの改善がみられました。
糖尿病の方の合併症で腎疾患と網膜症が有名ですが、これらも腎臓や眼球の毛細血管がAGEsにより傷つけられるためだと医師たちは説明しています。

糖質制限の期待

クライアントさんには信頼関係ができると糖質の話をレクチャーさせていただきます。(初対面だと引かれてしまいますので・・)私が糖質制限を知りはじめた頃よりは(10数年前)一般的になり、多くの方が糖質制限を理解していますが、ダイエット目的が先行しているように思います。しかし、上記のように我々の身体の中で起きているAGEsを少しでも減らすことが健康寿命を高めることにつながるため多くの方に知っていただきたい事実です。まずはおやつから改善されることを勧めています。缶コーヒーから無糖のブラックへ。お菓子からナッツやチーズなどの低糖質のおやつへ。そして主食への考え方。(炭水化物を極力減らし、野菜・海藻やたんぱく質を摂る。特に魚)当院の栄養プログラムでは2週間ほど完全に糖質カットをして一気にからだを糖代謝からケトンシステム(脂肪代謝)に切り替えます。高血糖の記憶(傷がついた血管は修復が困難)とならないうちに早めに食生活を見直されることをお勧めしています。糖質の正しい理解で血管疾患を予防してください。
当院の栄養サポートは来院されなくてもメール、スカイプなどの遠隔でもお受けになれます。
お気軽にお問合せ下さい。

推奨する書籍

・「食事&トレーニングメソッド」野田泰永著 幻冬舎
・「老けたくないならAGEを減らしなさい」牧田善二著 ソフトバンク新書 

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