2021年02月03日
シニアトレーニングと栄養
ブログ
高齢化問題が提起されてから国の医療・介護政策はいろいろと変わってきました。
2025年問題(団塊世代が75歳になる)といわれる年にも近づいてきました。
今回は高齢者の現場で5年半携わってきて感じた栄養のことを書いてみたいと思います。
機能訓練デイサービスにはいろいろなトラブルを持った方が利用されます。
変形性膝関節症、腰痛、リウマチ、がん、筋側索硬化症や小脳変性などの難治性病変、認知症、骨折後の予後が悪く歩行不良などの様々な方がみえました。運動が禁忌の方はいなかったのでご利用者のすべての方に、45分程のエクササイズを提供していました。
皆さんが熱心に取り組んでいただけるので本当にやりがいがありました。また、エクササイズのメニューも4週間ごとに変更して行っていくので、飽きずに継続できると喜んでいただいていました。人工関節が置換されている方も骨折で固定されている方もどんどん動かしていただいていました。(はじめは不安がられますが始めると自信が出てくるのか非常に熱心な方が多かったように思います)
ご利用者の改善されていく結果をみて、すべての人にとって運動は本当に重要であると改めて確信しました。
簡単なエクササイズを取り入れてトレーニングを開始すれば、どなたも初めはすぐに向上します。しかし、数か月後に停滞または低下していく方も中にはみえます。
筋肉量も肥大してくる方とあまり変化がみられない方もみえたり、怪我や風邪を引いても治りが早い方と遅い方もみえます。
何が問題なのでしょうか。
治りの悪い方は医師から年だから仕方ないといわれることが多いそうですが…。
私は運動療法と手技療法に限界を感じ、新たにオーソモレキュラー栄養医学を学び始めてあることに気づきました。やはりその違いは「栄養」にありました。
利用者の皆さんの血液データを見せていただく機会があり、そこには共通したある項目ありました。それは「貧血」と「低タンパク」です。スポーツ選手を多くみてきたことで若い方に貧血が多いことはわかっていましたが、高齢者にも「貧血」「低タンパク」が隠れていました。オーソモレキュラー栄養学の第一人者である溝口先生(新宿溝口クリニック院長)より、Alb(アルブミン)値が4.5g/㎗以上になったら運動を開始するとよいと教えて頂きました。(若い方にも4.5g/㎗に満たない方もみえるそうです。中食、コンビニ弁当の習慣の方に多いようです)
その数値までは軽い運動で対応するとよいと思います。しかし、タンパク代謝(異化と同化サイクル)が低下している高齢者にマシンを使って筋トレーニング
をさせれば、疲労が強く逆効果になります。このことを理解していない医療・介護現場も多いのではと思います。私はご利用の方に「お肉を食べて下さい」と
しつこく言ってお願いしていました。やはり、お肉を定期的に食べる方はお元気でした。特におひとり忘れられない方がみえます。Fさんというご利用者さんのご主人です。Fさんは90歳を過ぎてみえましたが背筋が伸びていて、頭の回転も速く、文庫本も老眼鏡なしで読む方です。Fさんの生活に興味があり何度か元気の秘訣をお尋ねしましたが何もしていませんといわれるばかりでした。ところがある時にFさんのお話をお聞きして驚きました。毎朝30分程はトレーニングをしていること、甘いものは食べず肉が大好きで週に何度か召し上がることでした。若いころにゼロ戦に乗っていたので60歳ごろまでは飛行機の操縦も趣味にしていたということです。そのためトレーニングを継続していたようです。また、読書がお好きで常に情報を取り入れ、何よりも人生に前向きで毎日を楽しんで生活されていると感じました。私の目標はFさんのように年を取りたいと思っています。多分今もお元気にトレーニングを継続されていることと思います。
※当院に来院される若い方にもたんぱく質の重要性をお伝えします。単身生活の男性はコンビニや惣菜系の食事が多く、何年もその食事スタイルを続けていると体調が低下してくる方が多いと思われます。ビタミン、ミネラルなどの微量栄養素が不足してくるので筋肉に力が入らなくなったり、痺れがでてきたりと困った症状がでてきます。中にはサプリや野菜ジュースを妄信して天然物を摂らない方は負のスパイラルに取り込まれてしまいます。
シニアトレーニングはタンパク質が充分に取れているか確認をして運動を行う
ことが大切です。もし、摂れていない方がみえれば卵やチーズを摂ることから始めてもらいます。当院では問診時に食事のこともお伺いして「食べ方」の提案をしてトレーニングをご指導します。腰痛、膝痛、肩こりなどにも栄養とトレーニングが必須です。年だからとあきらめないで、いつまでも元気で生活をしたいものです。
介護保険はかけるもの、使わない努力(予防)をすることが今後の日本に貢献できるのではないでしょうか。栄養・トレーニングにご興味のある方はご相談ください。
その方に合った効率の良いトレーニングで代謝・姿勢改善もできます。
2025年問題(団塊世代が75歳になる)といわれる年にも近づいてきました。
今回は高齢者の現場で5年半携わってきて感じた栄養のことを書いてみたいと思います。
機能訓練デイサービスにはいろいろなトラブルを持った方が利用されます。
変形性膝関節症、腰痛、リウマチ、がん、筋側索硬化症や小脳変性などの難治性病変、認知症、骨折後の予後が悪く歩行不良などの様々な方がみえました。運動が禁忌の方はいなかったのでご利用者のすべての方に、45分程のエクササイズを提供していました。
皆さんが熱心に取り組んでいただけるので本当にやりがいがありました。また、エクササイズのメニューも4週間ごとに変更して行っていくので、飽きずに継続できると喜んでいただいていました。人工関節が置換されている方も骨折で固定されている方もどんどん動かしていただいていました。(はじめは不安がられますが始めると自信が出てくるのか非常に熱心な方が多かったように思います)
ご利用者の改善されていく結果をみて、すべての人にとって運動は本当に重要であると改めて確信しました。
簡単なエクササイズを取り入れてトレーニングを開始すれば、どなたも初めはすぐに向上します。しかし、数か月後に停滞または低下していく方も中にはみえます。
筋肉量も肥大してくる方とあまり変化がみられない方もみえたり、怪我や風邪を引いても治りが早い方と遅い方もみえます。
何が問題なのでしょうか。
治りの悪い方は医師から年だから仕方ないといわれることが多いそうですが…。
私は運動療法と手技療法に限界を感じ、新たにオーソモレキュラー栄養医学を学び始めてあることに気づきました。やはりその違いは「栄養」にありました。
利用者の皆さんの血液データを見せていただく機会があり、そこには共通したある項目ありました。それは「貧血」と「低タンパク」です。スポーツ選手を多くみてきたことで若い方に貧血が多いことはわかっていましたが、高齢者にも「貧血」「低タンパク」が隠れていました。オーソモレキュラー栄養学の第一人者である溝口先生(新宿溝口クリニック院長)より、Alb(アルブミン)値が4.5g/㎗以上になったら運動を開始するとよいと教えて頂きました。(若い方にも4.5g/㎗に満たない方もみえるそうです。中食、コンビニ弁当の習慣の方に多いようです)
その数値までは軽い運動で対応するとよいと思います。しかし、タンパク代謝(異化と同化サイクル)が低下している高齢者にマシンを使って筋トレーニング
をさせれば、疲労が強く逆効果になります。このことを理解していない医療・介護現場も多いのではと思います。私はご利用の方に「お肉を食べて下さい」と
しつこく言ってお願いしていました。やはり、お肉を定期的に食べる方はお元気でした。特におひとり忘れられない方がみえます。Fさんというご利用者さんのご主人です。Fさんは90歳を過ぎてみえましたが背筋が伸びていて、頭の回転も速く、文庫本も老眼鏡なしで読む方です。Fさんの生活に興味があり何度か元気の秘訣をお尋ねしましたが何もしていませんといわれるばかりでした。ところがある時にFさんのお話をお聞きして驚きました。毎朝30分程はトレーニングをしていること、甘いものは食べず肉が大好きで週に何度か召し上がることでした。若いころにゼロ戦に乗っていたので60歳ごろまでは飛行機の操縦も趣味にしていたということです。そのためトレーニングを継続していたようです。また、読書がお好きで常に情報を取り入れ、何よりも人生に前向きで毎日を楽しんで生活されていると感じました。私の目標はFさんのように年を取りたいと思っています。多分今もお元気にトレーニングを継続されていることと思います。
※当院に来院される若い方にもたんぱく質の重要性をお伝えします。単身生活の男性はコンビニや惣菜系の食事が多く、何年もその食事スタイルを続けていると体調が低下してくる方が多いと思われます。ビタミン、ミネラルなどの微量栄養素が不足してくるので筋肉に力が入らなくなったり、痺れがでてきたりと困った症状がでてきます。中にはサプリや野菜ジュースを妄信して天然物を摂らない方は負のスパイラルに取り込まれてしまいます。
シニアトレーニングはタンパク質が充分に取れているか確認をして運動を行う
ことが大切です。もし、摂れていない方がみえれば卵やチーズを摂ることから始めてもらいます。当院では問診時に食事のこともお伺いして「食べ方」の提案をしてトレーニングをご指導します。腰痛、膝痛、肩こりなどにも栄養とトレーニングが必須です。年だからとあきらめないで、いつまでも元気で生活をしたいものです。
介護保険はかけるもの、使わない努力(予防)をすることが今後の日本に貢献できるのではないでしょうか。栄養・トレーニングにご興味のある方はご相談ください。
その方に合った効率の良いトレーニングで代謝・姿勢改善もできます。
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