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2021年04月13日

認知症と糖尿病の関係

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私の父は認知症でした。意味性認知症と診断されて薬では効果が見られないため経過観察という状態でした。発症は76歳か77歳ごろからその兆候があったと記憶しています。同居ではないためもう少し前からあったのかもしれません。母親が亡くなってから認知症の症状は進んだとも思います。意味性認知症は言葉の単語がわからなくなる症状が顕著でした。意思疎通に苦労しましたがもともと穏やかな性格でしたので人格変化もなくニコニコしている状態が救いでした。父が認知症になりいろいろとこの病気について勉強をしました。父の認知症の要因はいろいろと考えられますが、一番の原因は糖尿病であったことが影響していると思っています。
(のちに出てきた60歳代の血液データはHbA1cが10%と驚くほど高値でした。その後は糖質制限で6%になり薬も中止しました)

アルツハイマー病は誰でも知っている認知症の病名です。
昨今の研究からアルツハイマーの危険因子は糖尿病といわれています。(私はすべての認知症の原因になっていると考えています)デイサービス時代にもアルツハイマーの方が見えましたがやはり糖尿病を患っておられました。そのほかの共通点は運動習慣がないことです。体を触ると筋肉の状態はかたいです。筋肉は血が豊富にあり弾力があるのが普通ですが認知傾向の方は循環が不全していて硬くなっています。特に股関節を回せばよく分かります。父も私が経営するデイサービスに来ていましたので、他利用者さんと同じように運動を行い、筋肉の施術をしていました。食べ物も糖質制限をしてもらい、その分たんぱく質を多く摂らせました。少しでも進行を遅らせることができるように実験的に行いました。その結果、足腰は丈夫くなり年に何度か転倒していましたが、通っている間は一度も転倒がありませんでした。これには本当に驚きました。認知症は治りませんでしたが、本人は元気になり病気の進行の度合いはゆっくりになったと感じました。実は足腰が丈夫になり散歩(徘徊)が多くなってしまったことが皮肉です。そんなこんなで3年ほどデイサービスを利用し在宅で介護を続けました。
しかし、実家で一人で生活させていたため(私の家から2分ほど)火の元のトラブルがあり途中で施設にお願いせざる得なくなったことが残念でした。
そんな父も今年の1月に他界しました。88歳の大往生でしたがいなくなると寂しいものです。
さて、認知症で多いアルツハイマー病は日本でも増えているようです。発症の引き金は40個ほどのアミノ酸からなるβ-アミロイドという小型タンパク質が脳内に蓄積することだといわれています。このβ-アミロイドはほとんどの人で40歳前後から始まり老化とともに加速するといわれています。その蓄積が特定の人には早く表れるといわれます。その特定の人とは先程も上げた糖尿病の方です。ソーク研究所のデービット・シューベルト博士の研究で糖尿病にかかったネズミの脳を解剖したところ、血管が高血糖によりダメージを受けているだけでなく、低レベルではあるがβ-アミロイドが蓄積していることを発見したとのことです。
「食べ物を変えれば脳が変わる 生田哲著」より引用
また他のリスクでは、睡眠の質が悪くなると脳に溜まったβ-アミロイドが脳脊髄液により排出されにくくなるとの研究報告もあります。この研究結果を知ったときに糖尿病の方は夜間低血糖を起こしやすく夜中に目が覚める方も多いことを思い出しました。当然良質な睡眠がとれません。(糖尿病が睡眠にも影響していることも考えられます)
結論として糖質は認知症のリスクにもなります。40歳からは食生活に気を付けることで認知症のリスクを下げることが可能になります。
多くの方が健康寿命を満喫できるよう、また「栄養の真実」を知っていただくため発信し続けます。
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